迎える前に必ず読んでいただきたいこと

山ぼうしの樹犬猫の会では、
さまざまな事情で行き場を失った犬猫の
保護・譲渡を行っています。
けれど、私たちが大切にしているのは、
ただ保護することだけではありません。
その子がなぜ保護されることになったのか。
どんな医療やケアが必要なのか。
どんな環境なら安心して暮らせるのか。
そして、どんな家族につなぐことがその子にとって幸せなのか。
一頭一頭の状態や背景を見ながら、
命を「預かる」だけでなく、
その子のこれからの暮らしへつなぐ
ことを大切にしています。
① 保護犬猫を迎えるという選択
保護犬猫を家族に迎えることは、
「かわいそうな子を助ける」だけではありません。
その子のこれまでを受け止め、
今の状態を理解し、
その子も飼い主さんも共にしあわせになってほしいと願っています。
保護犬猫の中には、
すぐに慣れる子もいれば、時間が必要な子もいます。
病気がある子、高齢の子、過去の経験から不安が強い子もいます。
命は、商品ではありません。
「不良品」も「完璧な子」もありません。
私たちは、犬猫を選んでいただくだけでなく、
その子にとって安心して暮らせるご家庭かどうかを、
希望者さんと一緒に確認させていただきます。

②「待てること」
保護犬猫は、
新しい環境に慣れるまでに時間がかかることがあります。
すぐに懐かない。
思っていた反応と違う。
体調や行動に、後から変化が出る。
先住犬や先住猫と相性が合わない。
そんなことも多くあります。
だからこそ、
焦らず、急かさず、比べず、
その子のペースを見守れることを大切にしています。
そして、譲渡前のやり取りも、
譲渡後の関係づくりにつながる大切な時間です。
催促や一方的な要求、完璧な対応を求められる場合には、
信頼関係を築くことが難しいと判断し、
譲渡を見送らせていただくことがあります。
私たちは、不完全さや変化も含めて、
その子と向き合ってくださる方へ命をつなぎたいと考えています。
待てることは、愛情のひとつです。
ご理解いただければ幸いです。
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③ 当会の譲渡について
当会では、希望された方に必ず譲渡するわけではありません。
犬猫の性格、年齢、体調、生活環境、
家族構成、留守番時間、先住動物との相性、
今後の暮らしの見通しなどを確認しながら、
その子にとって無理のないご縁かどうかを慎重に判断します。
これは、希望者さまを疑うためではありません。
犬猫が安心して暮らせること。
迎える方も無理なく続けられること。
譲渡後も困った時に相談できる関係をつくること。
そのすべてを大切にしています。

④ 譲渡までの基本的な流れ
譲渡までの流れは、
犬猫の性格や健康状態、希望者さまの暮らし、
先住動物の有無などによって
ご家庭ごとに異なります。
当会では、犬猫をお渡しして終わりではなく、
その子が安心して暮らせる環境を
一緒に整えることを大切にしています。
そのため、譲渡までの間に、
最低2回以上は当会施設へお越しいただき、
実際に犬猫と会いながら、
相性や暮らし方について確認させていただきます。
また、必要に応じてご自宅へ訪問し、
脱走防止対策、ケージの設置場所、生活スペース、
先住動物との距離の取り方など、
犬猫が安心して暮らせる環境づくりについて
一緒に確認・助言を行う場合があります。

⑤ トライアルについて
当会では、トライアルを行うかどうかを、
その子の性格や状態、先住犬猫の有無、ご家庭の環境などを
確認したうえで判断しています。
当会のトライアルへの考え方は、
「人間とその子の相性を試すための期間」ではありません。
先住犬猫がいる場合や、迎える子と先住の子の双方に
過度なストレスがかからないかを確認するための期間としています。
命は、本来、返品できるものではありません。
保護犬猫は商品ではありません。
一度迎えたけれど、思ったようにいかなかったから戻す。
慣れなかったからやめる。
想像と違ったから返す。
そうしたことが簡単にできる存在であってほしくありません。
だからこそ、不安がある方には、
譲渡前に何度も会いに来ていただき、
その子の性格や様子をしっかり確認していただきたいと考えています。
もちろん、先住動物との相性や、
どうしても避けられない事情が起きることもあります。
トライアルを行う場合、
期間は原則として最大2週間までとしています。
保護犬猫を迎える時には、
「この子と暮らしていく」という覚悟を持っていただければ幸いです。
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⑥ ホームステイ制度について
当会では、正式譲渡とは別に、
犬猫と一定期間暮らしていただく
ホームステイ制度 も行っています。
ホームステイには、いくつかの目的があります。
預かりボランティアとしてのホームステイ
保護犬猫が家庭の中で過ごす経験を積み、
性格や生活面での様子を知るための預かりです。
施設では分からないその子の一面が見えることで、
よりよい譲渡につながることがあります。
暮らしの支援としてのホームステイ
病気や事情により、長期的に飼うことは難しいけれど、
犬猫との暮らしを経験したい方や、
動物との関わりを必要としている方に向けて、
状況に応じたホームステイを検討する場合があります。
ただし、犬猫の福祉を最優先とし、
環境や目的、期間、責任の所在を確認したうえで実施します。
※ホームステイは、希望すれば必ず利用できる制度ではありません。
犬猫の性格や健康状態、受け入れ環境を確認したうえで判断します。
⑦ ファミリーサポート制度
病気がある子、高齢の子、継続的なケアが必要な子、少し時間が必要な子。
保護犬猫の中には、譲渡につながりにくい子たちがいます。
でも私たちは、その子たちにも
家庭で暮らすチャンスをつくりたいと考えています。
ファミリーサポート制度は、
正式譲渡後も対象となる犬猫について、
フードやペットシートなどを必要に応じてサポートする制度です。
対象の子は事前にお伝えしています。
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⑧ シニアforシニア

高齢の方にとって、犬猫との暮らしは、
日々の張り合い、会話のきっかけ、
認知症予防や生きがいにつながることがあります。
高齢の犬猫にも、穏やかに家庭で暮らせる機会をつくるため、
高齢の方との相性や暮らし方を丁寧に確認しながら、
譲渡の可能性を広げています。

命をつなぐ活動は、
保護して終わりではありません。
その子の背景を知り、必要なケアを行い、
安心できる暮らしへつなぐこと。
そして、同じように保護される命を少しでも減らしていくこと。
山ぼうしの樹犬猫の会は、今、目の前にいる命を守りながら、
その先にある人と動物の暮らしを支えていきたいと考えています。

もしものときに備えて
シニア for シニアでは、譲渡後も犬猫が安心して暮らせるよう、
入院・施設入所・死亡など、万が一の時に備えた確認を大切にしています。
原則として、必要に応じて後見人・引受人を設定していただきます。
ただし、身近に後見人をお願いできる方がいない場合もあります。
そのような場合には、
「ふくふくサポート制度」への加入をお願いしています。
ふくふくサポート制度では、
飼い主さんにもしものことがあった時に備え、
必要な相談・調整・支援につなげていきます。
状況によっては、当会が後見人的な役割を担い、
その子が取り残されないよう、
新しい受け入れ先の調整や、
必要な支援について一緒に考えることもできます。

